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1981年に始めてエイズ患者が報告されたことに始まり、今やHIV感染の拡大は世界中で深刻な問題となっています。国連合同エイズ計画(UNAIDS)/世界保健機関(WHO)の発表によると、2009年末にはHIVと共に生きている人の数は3340万人(3110〜3580万人)であると推計されています。2004年1年間で新たに感染した人は270万人(240〜300万人)、エイズによる死者は2000万人(170〜240万人)にのぼるとみられています。
地域別で見ると、サハラ砂漠以南のアフリカが2240万人と、全体の3分の2近くの数を占め、次に多いのが南・東南アジア(380万人)、ラテンアメリカ(200万人)、東欧・中央アジア、北アメリカと続いています。 HIV陽性者数は、流行はほとんどの地域で安定化しているようですが、東ヨーロッパと中央アジアでは新規HIV感染率が高いために拡大しています。また、サハラ以南アフリカが引き続き最も深刻な地域であり、2008年における新規HIV感染件数の71%を占めています。一方、高所得国で男性とセックスをする男性間で流行が再び拡大していることが、次第に報告されつつあります。
またエイズ関連の死亡件数は、2004年にピークを打ったと思われ、2008年のエイズ関連の死亡件数は、200万件(170万〜240万件)でした。また治療に関しては、2008年末時点で、低・中所得国で抗レトロウィルス療法を受けている人々の数は、400万人以上に達し、これは、1年間で36%、5年間で10倍の増加となりました。しかしながら、少なくとも500万人のHIVとともに生きる人々が、治療とケアにアクセスできないでいる状態にあります。
* UNAIDS OUTLOOK HIV/エイズ対策の展望2010 より抜粋
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