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ベースライン調査のデータ収集が終了しました

  • コミュニティにおける子どもの栄養改善プロジェクト
  • カンボジア事業
  • カンボジア事務所 駐在員 溝口紗季子
ベースライン調査のデータ収集が終了しました

カンボジア事務所の溝口です。日本は朝晩の冷え込みが激しくなってきたころだと思いますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?カンボジアはようやく雨季が終わりに近づき、じりじりと暑さが日に日に増しています。

さて9月、10月と集中的に取り組んだベースライン調査のデータ収集がようやく終わりました。プロジェクト開始時の子どもや妊婦の栄養状態や、栄養、子どものケアに関する知識や行動についての聞き取り調査及び栄養状態を測るための身長・体重・上腕周囲測定を実施しました。

調査票は養育者用と妊婦用に分かれており、1回の聞き取り調査は30分~45分を目安に実施されますが、長いときには1時間以上かかることもあります。質問票は前事業で使用した質問票を参考にしつつ、多くの編集をしていきました。特に知識に関する質問項目を新たに追加してきました。

例えば、
“生後1日の赤ちゃんに水を飲み与えるべきでしょうか?”
“子どもが咳をしている場合、食事や母乳をやめたほうがいいでしょうか?” といった質問です。

300人近い人々に聞き取り調査をした中で、強く印象に残るできことがたくさんありました。

9月のブログでご紹介したラオス語が主に話される地域では、保健ボランティアさんがカンボジア語・ラオス語の通訳者となりました。調査初日は、保健ボランティアさんが質問票に書かれている以上の説明をしてしまうことがありました。保健ボランティアさんの中には、”自分の地域に暮らす人々には正しい答えを知っていてほしい”と強く願うがばかりに、ついつい説明をしすぎてしまったという人もいらっしゃいました。こうした思いは受け止めつつも、次の日の朝、この調査は正しい答えを聞き出すものではないことを再度確認して状況を改善することができました。

調査をするシェアスタッフ(左)、ラオス語通訳をする保健ボランティアさん(中央)、妊婦の女性(右)

1回の食事における米の量を聞いたら、しゃもじからあふれるほど山盛りにして”これがわたしのしゃもじ1杯分”と言われたこと、(※シェアでは正確な食事量を計るために、分量ごとの米やおかずの写真を見せながら、実際にどのくらい食べているかを聞き取っていきました。)

ある妊婦さんのしゃもじ1杯分の白米

写真を見せながら食事量の聞き取り。裏面にはそれぞれの分量が書かれています。

シェアの車両がぬかるみにはまり、動けず近くの人々がトラクターを使って引っ張りあげてくれたこと、

雨季は続き、ぬかるみとの戦いでもありました

”すぐそこだから”と保健ボランティアさんについて、調査対象者の自宅まで歩いていったら全然すぐそこではない、農地にたどりついたこと、難聴の妊婦さんに出会ったときは、小学5年生の長男がお母さんの近くで質問を復唱し1時間以上かけて調査に協力してくださったこと、

難聴の妊婦さんと、質問の復唱に協力してくれたご長男

ひとつひとつのエピソードの詳細を語り始めるととても長くなってしまいますが、まずは調査に協力してくださったすべての方に感謝します。
今回得られた情報をもとに、これから分析をし、プロジェクト開始前の栄養状態をみて指標に落としこんでいきます。それと同時進行で、保健ボランティアの研修や、子どもの健康増進活動の実施が控えています。

保健センターの屋外スペースを借りて、進捗と調査中に困ったことなど振り返るシェアスタッフ

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