もうすぐ1歳!妊娠中からつながったケースへの産婦訪問
こんにちは。在日外国人支援事業担当の松尾です。シェアでは昨日スタッフ全員で事務所の大掃除を行い、昨年手を付けられず山積みになっていた過去のファイルや資料を片付け、きれいになった机回りに、清々しい気持ちでクリスマスとお正月を迎えられそうな気分になりました(仕事は変わらず山積みです)。
さて今回は、先日女性普及員(ネパール人保健ボランティア)と行った産婦訪問についてご報告します。
シェアでは、外国人コミュニティでの母子保健活動として、女性普及員が同国人コミュニティ内でつながった妊産婦さん宅を一緒に訪問し、妊娠・出産・子育てに関する情報提供等を行っています。
今回訪問したのは、もうすぐ1歳になる男の子がいるお母さん。このお母さんは、妊娠していた昨年9月にオンラインでつながり、情報提供や相談対応を行った方で、今回は直接ご自宅に伺うことができました。 また今回は、シェア設立40周年記念事業の一つである、活動PRのビデオ撮影にも協力していただき、いつもの女性普及員と通訳者に加え、カメラマンと撮影協力者の保健師さんも一緒に訪問しました。
自宅に着き玄関を開けると、男の子を抱っこして、すっかり母親の雰囲気になったお母さんが、ネパールから手伝いに来てくれている、両親(子どものおじいちゃんとおばあちゃん)と一緒に、笑顔で出迎えてくれました。
訪問後は、最初に保健師さんが医療通訳を活用しながら、お母さんに育児の様子や困りごと等を聞いたり、家庭での事故の予防等について伝えたりしてくれました。その後女性普及員より、今後の乳幼児健診の予定や母子手帳の活用方法等について情報提供を行いました。
女性普及員から情報提供
男の子は、元気な様子からも、母子手帳の記録からも、順調に成長している様子がうかがえました。
ただ、お母さんにはいくつか気になることがあるようで、「前歯が2本生えた後、続きが全然生えてこないけれど、ちゃんと生えてくるのかしら?」「一度ベビーせんべいを食べさせたら吐いてしまったので、その後は硬いものを与えていないけれど、食べさせても大丈夫でしょうか?」といった質問がありました。
どちらも問題なく、様子をみて食事をすすめていって良いことを伝えると、お母さんは安堵した様子で、いろいろ食べさせてみるわ、と話してくれました。
また、”母子手帳を用いて子どもの成長を確認していくことができる”ということに、とても興味を持ったようで、今後役立てていきたい、と伝えてくれました。
保健師さんに相談中のお母さん
今回の訪問を通して、初めての子育てで子どものちょっとしたことが心配になるのは、どこの国のお母さんも一緒だなあ、と感じました。
また訪問中、男の子がぐずりだすと、おじいちゃんとおばあちゃんが交互にあやしてくれ、こうやって家族みんなで子育てできる環境があるのは、とても大切だなあ、と改めて思いました。
撮影終了後にみんなで談笑
帰り道、今回久しぶりに活動に参加した通訳さんが、女性普及員の説明はプロのようだった、と話してくれました。 そんな女性普及員との妊産婦訪問活動。数は多くはないものの、その分、一例一例を大切にし、ちょっとした困り事や心配事も相談できる関係性を築いていきながら、慣れない異国で子育てをするお母さんたちを、これからも支えていきたいと思います。
訪問時の様子は、また来年ビデオが完成した際に、是非ご覧ください!
メリークリスマス☆
在日外国人支援事業担当
松尾 沙織
シェアは、いのちを守る人を育てる活動として、保健医療支援活動を現在
東ティモール・カンボジア・日本の3カ国で展開しています。