2025《冬の募金キャンペーン》
キャンペーン
11月12日~12月25日は、シェアのUHCキャンペーン期間です。
誰もが健康に生きられることが当たり前であってほしい。
1983 年の夏、若い医療従事者たちが未来を語り合い、
エチオピアでの緊急援助から私たちの活動は始まりました。
しかし、多くの子どもたちが病院にたどり着きながらも
力尽きて亡くなる現実を前に、「エチオピアのようなことを
二度と繰り返さない」という決意が生まれました。
その後、シェアはカンボジア、東ティモール、日本国内で、
困難な状況にある人々が自らの健康を守れるよう、
根本的な解決に向けて活動を進めてきました。
それぞれの国全体の経済状況は良くなってはいるものの、
本来、当然保証されるべき保健医療への
アクセスの地域格差はいまだに続いています。
シェアはこれからも、すべての人が質の確保された
保健医療サービスに、適切な費用でアクセスできること
―すなわち、UHC(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ)の
実現に向けて取り組んでいきます。
シェア 代表理事 仲佐保
私たちはプレアビヒア州の農村地域にて、女性子ども委員会や保健ボランティアと一緒に子どもたちの健康を見守る活動を続けています。3 ヶ月に1 回行う子どもの健康増進活動では、体重や身長の記録を取り、栄養状態を確認。離乳食教室の開催や、栄養や衛生についてアドバイスを行っています。ある母親は『バランスの良いご飯をつくるようになったことで子どもたちが病気にかかりにくくなりました』と喜びの声を寄せてくれました。皆さまのご支援で、より多くの家庭に健康の知識とサポートを届けていきたいと考えています。
摂取推奨の食品群について指導する女性子ども委員
山あいの小さな診療所で働く助産師さん。新人として知識や技術に不安があり、お産を受け入れられず妊婦を街の病院へ送り出していました。私たちは、医療者が国の研修機関で学べるよう支援しています。研修を経て自信を得た彼女は、今、自らの診療所でお産を受け入れています。小さなソーラーランプを手に「この灯りで新しい命を迎えるの」と笑う彼女。ひとりの助産師の成長が、母と子の命を支える力となり、地域を変えていく。それが、私たちの目指す未来の形です。
診療所で分娩介助したレアンドラ助産師
東京都内において、保健医療福祉従事者が母子保健サービスを提供する際に医療通訳派遣を行っています。この取り組みにより、保健医療福祉従事者と外国人妊婦や母親が、円滑にコミュニケーションがとれ、関係性が深まり、子どもの体調不良など困ったときに保健センターに相談していいと認識してくれるようになりました。こうしたうれしい変化に、保健師さんたちも医療通訳の大切さを実感していると話してくれています。言葉の壁を取り除き、適切な情報が提供されることで、母子保健サービスへのアクセスが着実に進んでいると感じています。
外国人の家庭を訪問中の保健師と医療通訳者