【ブログ】はじめてミャンマー人妊婦対象の母親学級に参加して~インターンからの報告~
こんにちは!シェアの在日外国人支援事業でインターンをしている藤野です。シェアは、これまで、ネパール人やミャンマー人妊婦を対象とした母親学級をオンラインで実施してきました。
今回は、10月18日 (土) に開催したミャンマー人妊婦さん向けの母親学級に、インターンとして参加したためご報告いたします。
今回の母親学級には、保健所の紹介などにより妊娠9週目から32週目までのミャンマー人妊婦さんが8名参加してくださいました。母親学級では、シェアのスタッフやボランティアの栄養士さんが、ミャンマー語の通訳さんを介して、栄養の話、妊娠中の話、出産・子育ての話、出産後の手続きの話をしました。ミャンマー語の通訳さんはミャンマー人であることから、妊婦さんの言葉を日本語に訳すだけでなく、文化的な背景についての説明などを加えながら妊婦さんの言いたいことを伝えていました。
土曜日なのに、お仕事のため移動しながら参加してくださっていたり、妊娠何週目まで働くことができるのかを質問されていたミャンマー人妊婦さんたちの姿が、記憶に刻まれています。
今回は母親学級中に寄せられた妊婦さんによる印象的な質問を中心にご紹介していきたいと思います。
妊娠中の話の中では、シェアのスタッフにより妊娠中の身体の変化についての説明がありました。妊娠9ヶ月に入ると、大きくなった子宮により胃や膀胱が圧迫されるとのことでした。その話を聞いた双子の妊婦さんから、妊娠13週目でも夜に4回起きたり胃がムカムカしたりするのは大丈夫ですかという質問がありました。それに対して、シェアのスタッフは妊娠初期によくある症状で問題ないだろうと返答していました。
妊娠に伴い身体に起きる変化に不安を抱く妊婦さんのためにも、こうした身体の変化についての基本的な説明は必要だと感じました。

また、出産・産後の話の中で、ある妊婦さんが陣痛が起きた時の交通手段について尋ね、陣痛タクシーというものがあることを知りました。
今回のように、シェアの母親学級という場を用いて妊婦さんが出産に関する話を聞き、自分が出産するときのことを想像し、予想される困難に対して事前に準備することは、とても大切だと思いました。
妊婦さんからは、搾乳した母乳の保存方法や保存期限についての質問もありました。搾乳した母乳の保存方法や保存期限を誤ってしまえば、赤ちゃんがお腹を壊してしまうかもしれません。
この方のように、母親学級の場で気軽に疑問点について質問し、シェアのスタッフである助産師さんなどから適切な方法等について説明を受けることで、いずれ妊婦さん自身が、実際に母乳の管理をする時に、適切な保存方法等について思い出すことができるのではないかと感じました。

母親学級は、ミャンマー人妊婦さんが疑問や悩みを打ち明け、誰かに相談することを通して、自らの認識が正しいか再確認する貴重な場となっていると感じました。そして、母親学級は、妊婦さんがシェアのスタッフによる説明を受けて、自らが近い将来に経験することについて思いを巡らし、予想される困難に対して事前に準備をする機会にもなっていると思いました。また、今回の母親学級では、シェアのスタッフが一方的に説明をするのではなく、参加している妊婦さんとの間で双方向的なコミュニケーションがなされていたことも印象的でした。コミュニケーションを重んじた形での外国人支援の現場を垣間見ることができたと考えています。