【ブログ】「明日いくね」が来ないのはなぜ?東ティモールの学校現場で学んだ本当の「関係づくり」
こんにちは!フィールド・オフィサーのジョシオです。
東ティモールの僻地アタウロ島と、ディリ県メティナロ郡で継続されている学校保健活動。学校の先生たちの保健活動は活発化していますが、その背景にはさまざまなストーリーが隠されています。
東ティモールの学校保健を良くするために日々活動している私たちシェア。現地スタッフは特にその活動の最前線にいて、日々学校の先生とのやり取りを担当しています。事業の活動すべては、計画をたてて実行していきますが、現場はいつも計画通りにいくわけではありません。
「次の研修には必ず参加するよ」と約束した先生が、当日姿を見せない。あるいは、研修を受けて「学校で子どもたちに保健の授業をする」という計画を一緒に立てたのに、いざ学校へ行ってみると一度も実施されていない……。 このような場面に直面することは、一度や二度ではありません。しかし、これは先生たちが不真面目だからではありません。そこには、私たちには見えにくい先生たちの多忙さや、生活の事情が隠れています。

研修に来られなかったり、授業が実施できていなかったりするとき、私たちは電話で「なぜやらないのですか?」と催促することはしません。私たちが最初にするのは、学校への「再訪問」です。 先生の隣に座り、まずはゆっくり話を聞きます。単に忙しくて時間が取れなかったのか、あるいは研修で学んだ内容が難しくて、自分一人で授業をする自信をなくしてしまったのか。 もし、研修の内容を忘れてしまったり、難しく感じていたりするのであれば、その場で短い個別レクチャー(オリエンテーション)を行います。一度決めた計画に執着するのではなく、先生の状況に合わせて何度でも足を運び、一緒にやり直す。この粘り強い関わりこそが、私たちの仕事です。

私たちが目指すのは、学校の先生たちがシェアの活動を「手伝わされている仕事」ではなく、「自分たちのための活動」だと感じてくれる状態です。
そのために必要なのは、プロとしての指示ではなく、家族のような信頼関係です。相手の仕事の忙しさや休息時間を尊重し、小さな頑張りに対しても心からの敬意と感謝を伝えます。
頻繁に顔を出し、「最近はどうですか?」と声をかける。この積み重ねが、先生たちの心に「自分たちがこの地域を健康にする主役なんだ」という誇りを育てます。私たちが学校を訪れたとき、先生たちが負担に感じず、笑顔で迎えてくれるようになったら、それは活動が地域に根付き始めた証拠です。

最後に、私たちが日々の活動で指針としている考え方をまとめます。これは、新しくチームに加わる仲間に伝えていることでもあります。 大切なのは、まず相手の話を一生懸命に聞くことです。自分たちの目標を一方的に押し付けるのではなく、相手が何に困り、何を大切にしているかを知ること。そして、うまくいかないことがあっても、諦めずに何度も足を運ぶことです。 それと同時に、現場で起きている小さな変化を写真やレポートで記録することも欠かしません。こうした泥臭い努力の積み重ねが、東ティモールの子供たちの健康な未来につながると信じています。


東ティモール事務所職員
ジョシオ・ソアレス
フィールド・オフィサー