【東ティモール事業ブログ】日本にはないけど東ティモールでは日常! 栄養満点の“奇跡の木”モリンガ
駐在員の深堀です😊
先月5月20日、東ティモールの独立記念日🎉に「劇・歌・紙芝居で学ぶ!東ティモールの保健教育のいま」というオンラインイベントを開催しました。当日は多くの方にご参加いただき、現地の暮らし🏡や保健教育🧑🏫の取り組みに触れていただくことができました。参加者の皆さんからのコメントもたくさんあり、心温まるひとときを過ごすことができました☀️
また、5月30日まで実施していたクラウドファンディングにも、たくさんの応援📣をいただきました。心より感謝申し上げます🙏
今回は東ティモールの日常から、少しユニークな“食材”に焦点を当ててみたいと思います🍽️日本ではあまり知られていないけれど、実は栄養満点で、東ティモールの食卓ではおなじみの「モリンガ」についてご紹介します🌿
「モリンガ」という植物を聞いたことはありますか? 🌱近年、日本でも健康志向の高まりとともに、“スーパーフード”として注目されるようになってきました✨(私の周りだけかも…?😅)。
東ティモールではそんなに特別な扱いはされていません。村のお母さんたちにとっては「いつもの葉っぱ」🍃家の庭に生えていて、朝ごはんや、給食で食べられるお粥に入れたりと、日常的に食べられている食材です🍲
モリンガの木(ちなみにテトゥン語ではマルンギ)
栄養価についてはあまり知られていないのが現状ですが、実はモリンガの葉には鉄分、ビタミンA・C、カルシウム、そして植物性タンパク質が豊富に含まれています。特に乾燥葉100gあたり約25g以上のタンパク質が含まれ、必須アミノ酸もバランスよく含まれています。
モリンガの葉や花
東ティモールでは肉や卵といった動物性タンパク源が日常的に手に入りにくい地域も多く、モリンガはそうした家庭にとって重要なたんぱく源のひとつとも言えるのです。
モリンガはすでに東ティモールの多くの家庭に根付いている食材です。新たに植えたり、栽培に特別な手間をかけたりする必要もありません。
モリンガ入りのお粥
だからこそ、今後私たちが進めていきたい学校保健🧑🏫の取り組みにおいても、モリンガのような「すでにあるもの」を活かしていけたら、と考えています。
たとえば、給食で出される食材について子どもたちが学ぶ機会をつくること。モリンガに含まれる栄養素や、体にとっての効果を知るだけで、「ただ食べる」から「健康を意識して食べる」へと変わっていくかもしれません。
地域の暮らしや習慣に寄り添いながら、小さな気づきが少しずつ広がっていく。そんなかたちの保健教育ができたらと願っています。
子どもたちもモリモリ食べます
モリンガ以外にも、東ティモールには日本ではあまり見かけない栄養豊かな食材がたくさんあります。今回はその中から2つをご紹介します。
甘酸っぱい風味が特徴の果実で、現地では魚のスープや煮込み料理に使われる定番の調味料です🐟🍲ビタミンCや鉄分、カリウムが豊富に含まれており、暑さで食欲が落ちる季節にもぴったり。100gあたり約3mgのビタミンCを含み、免疫力アップ💪✨にも役立ちます。現地では車酔いをしたときにも食べられます🚗
タマリン(テトゥン語)その辺に落ちているのでそのまま噛むことも。
キャッサバはいたるところに植えられています。栄養価が高く、家庭の食卓でもよく登場する食材です。鉄分(100gあたり約1.6mg)、カルシウム、ビタミンAを多く含み、貧血予防や骨の健康にも効果的。ココナッツ🥥や香辛料と煮込んだ料理は、東ティモールらしいやさしい味わいです🍛
キャッサバの葉を使った料理。ご飯と食べます。
こうした食材を活かすことで、食べながら健康を守る「食の保健教育」が自然と広がっていく。そんな未来に希望を感じています。
モリンガやタマリンド、キャッサバの葉。どれも特別なサプリメントではなく、東ティモールの暮らしの中に息づいている、栄養の宝庫です💎
私たちの活動も、こうした“日常の中の健康”を大切にしながら、地域の人々とともに歩んでいきたいと考えています👣🌏
これからも、シェアの活動をあたたかく見守っていただけたらうれしいです☺️💛
東ティモール事務所駐在員
深堀夢衣