menu

キーワードで探す

カテゴリで探す

地域の健康を支える:スタッフによる保健ボランティア紹介

  • 東ティモール事業
  • 保健医療アクセス改善
  • 東ティモール事務所 フィールドオフィサー アラオ・シメネス・モラト(Arao)
地域の健康を支える:スタッフによる保健ボランティア紹介

日本の皆さんこんにちは、アラオです。
東ティモールでは暑い毎日が続いています。
日本は台風が発生しているそうですね。東ティモールには『台風』という単語はなく、『風が強い日』とか『雨がひどい日』といわれてきました。携帯のSMSに『警報』が入るようになったのはここ数年のことです。今は乾季なので雨が降ることはありませんが、風が強い日は屋根のトタンが飛んだりします。皆様、災害に気をつけてお過ごしください。

画像
保健ボランティア研修を行うアラオ


僻地で活動する保健ボランティア

今回のブログで私が紹介したいのは、ビケリ村ファトゥー集落の保健ボランティア、マルコスさんです。ファトゥー集落は車ではいけない場所にあり、保健施設から遠く、ビケリ村の中心地から徒歩で約3時間を要します。病気になったとき保健施設にすぐアクセスできないので、病気を予防することが特に重要な地域です。

画像
ファトゥー集落到着。シェア事務所のある中心地からは船での移動です。

マルコスさんは東ティモールが独立する前のインドネシア占領時代から、保健ボランティアとして医療従事者を手伝っていたそうです。住民(特に子どもたち)の栄養状態を把握するため、体重測定をおこなったり、遠い場所にある保健施設へ病人を連れていくということがあったといいます。当時、独立派とインドネシア併合派とに分かれていた東ティモール…。人を信頼するのが困難な中で、人を裏切らず純粋に命を助けるために行動していたマルコスさんへの信頼は厚いです。
マルコスさんの鶴の一声で住民が集まってくるので、保健センターのおこなう移動診療やそこで行われる健康促進活動(住民を集めての健康情報共有)も順調に進んでいます。予防が大切なファトゥー集落で、健康に関する保健情報を定期的に伝えるマルコスさんの存在は重要です。

画像
ファトゥー集落での移動診療(マルコスさんは写真奥、水色のTシャツ)


研修後の活動フォローアップ

シェアでは、保健ボランティア研修を提供したあと、毎月彼らの活動フォローアップを行うようにしています。保健ボランティアが住民を集めて健康情報を共有するとき、不安な点はないか、研修で習ったことを覚えているか、人を集めるときの悩みなどを聞き、一緒に解決策を探すようにしています。
フォローアップでは「住民への情報提供時に人を集める」点で苦労している保健ボランティアが多いです。私たちから研修を受け、知識や伝える技術が上がっても、住民を集められず、健康促進活動が順調に進まない保健ボランティアもいます。今年はそんな保健ボランティアにも焦点を置き、彼らの悩みを村のキーパーソンが解決してくれるよう、一緒に話し合う機会をつくったりしています。



マルコスさんへのインタビュー

画像
マルコスさんへインタビュー中のアラオ

Q1:なぜ地域の保健ボランティアになったのですか?

昔から保健ボランティアとして従事していたので、住民や医療者から信頼を得ているという理由から、独立後も保健ボランティアとして活動して欲しいと村長に頼まれました。

Q2:シェアの研修を受けて感じていることはなんですか

シェアの研修は他の団体と違います!まるで学校のようです(笑)。知識のテストもあるし、教材を実際に使い、人前で話す練習もあります。教材も簡単でわかりやすい。住民が理解できるように工夫されています。先日、保健ボランティア健康促進活動大会というのがあって、東ティモール全県から保健ボランティアが集められ、健康促進活動の上手いグループを決める大会があったんです。私たちアタウロが優勝しましたよ!そのとき、国の偉い人に「誰にやり方を教わったんですか?」と問われたので、『シェアです!』と答えました👏

画像
シェアの研修に参加して実技演習中のマルコスさん

Q3:あなたにとって健康促進活動とは?

これからもずっと続けていきたいと思っています。この地で生きる私の親族にとって健康に関する情報は重要です。みんなに健康でいてもらうには、私たちの健康促進活動が大切です。私も年老いてきましたが、今は新人の保健ボランティアも育ってきていますので、これからは二人で住民への情報提供をしていきます。

画像
ファトゥー集落保健ボランティア(マルコスさん、ヤンティさん)


東ティモール事務所
アラオ・シメネス・モラト(Arao)(フィールドオフィサー)

*応援よろしくお願いいたします*
東ティモール事業支援

↓↓↓過去の東ティモル事業
ブログアーカイブ↓↓↓

旧スタッフブログ一覧(~2024.3)

旧スタッフブログ一覧(~2022.5)

「知っているシェア」から
「一緒に活動するシェア」に
しませんか?

シェアのメルマガ「うさぎクラブ」では、さまざま最新情報を配信します。

Donation

シェアは、いのちを守る人を育てる活動として、保健医療支援活動を現在
東ティモール・カンボジア・日本の3カ国で展開しています。