東ティモールの食文化:欠かせないごはんのお供を紹介
こんにちは!現地駐在員の深堀です。もうすぐパリオリンピックが開催されますね!エッフェル塔近辺に競技場がつくられているとニュースで知りました。どんな感動が生まれるか、今から楽しみです♪
ところ変わって東ティモールではコパ・アメリカ(南米サッカー連盟に加盟する国々の代表チームが参加する国際サッカー大会)が大盛り上がりです⚽仕事中も外から大歓声が聞こえ、一瞬現実逃避することができます。近所の皆さんと一台のテレビにかじりつき、映像に一喜一憂できるっていいですね。日本では昭和が最後かなぁ…
さて、今月は活動の報告をおやすみして、東ティモールのから~~い(?!)食文化をお伝えしようと思います。
日本の皆さまから、「東ティモール料理って何?」と問われることがあります。
んん~~~困った…何だろう…?
と一瞬間を置き、「カルディラーダ!(ポルトガル料理)」とか、「バクソ!(インドネシア料理)」と苦し紛れに答えつつ、心の中では「でもやっぱ違う…」と思ったりしている私です。
東ティモールは15世紀(大航海時代。余談ですが大航海時代って聞くとなんだかワクワクしてしまうのは、私が完全なる“ワンピース世代”だからでしょうか?)にポルトガルに占領されます。このとき、現在主食となっているお米、輸出品であるコーヒーが運び込まれたといわれています。当時、東ティモールは小国家に分かれており、各国家には「リウライ」と呼ばれる王様がいました。ポルトガルの偉い人が米やコーヒーで交渉したりしたのかな…なんて当時のことを想像すると楽しいです。
1975年12月にはインドネシアが軍事占領を開始します。その後24年間の支配の中で、食文化も変わったことでしょう。陸続きなので、ポルトガル占領の時代よりも影響を受けたのではないかと思います。
このように、外国からの影響を受けながら東ティモールの食文化は形成されたのですが、じゃあ一体東ティモール独自のごはんって何?!
現地の方々に聞いてみると、やっぱりトウモロコシみたいです。トウモロコシとお豆を一緒に煮たやつ。しかもスプーン入れるんですよ、煮るとき。誰か間違えて入れちゃったのかしら?と思って取り出したら怒られたことがあります。豆が柔らかくなるんだそうです。日本でもお豆を炊くときはスプーン入れたりしますか…?
また、お祝いやお葬式とかで豚肉が手に入ると、豚肉とトウモロコシの煮たものを作って食べています。ティモールの超豪華ごはんですね。
でも、トウモロコシ料理はあまり種類がない…それならやっぱりアイマナス(テトゥン語「ai-manas」直訳すると辛い木)かしら…
東ティモールの唐辛子はアイマナス、と呼ばれます(以後、テトゥン語で唐辛子、という意味の「アイマナス」と呼ぶことにします)。
皆さん今あの赤い唐辛子を想像されましたか?東ティモールのアイマナスは調味料として存在し、いろんな種類があります。
今月はそれを紹介して、東ティモール料理ってことにしよう、思いっきりごはんのお供であって、料理ではないけれど…
東ティモールにはワルンと呼ばれる食堂があり、食堂によってアイマナスの種類が違います。また、家庭内でつくられるアイマナスも違います。唐辛子と塩だけのシンプルアイマナスもあれば、ライム、ビリンビ(ナカバノゴレンシ)を混ぜていて、「おーこだわってる~!」というのもあります。あそこのワルンのアイマナスが美味しいからお昼はあそこで食べよ~!という人もいるくらい、アイマナス大好きなティモール人は多いです。大体メインのお料理(肉や魚)につけて食べます。東ティモールは、煮る・焼く・揚げるなどのシンプル料理が多いので、アイマナスにこだわる食文化が発達したのかも…?
皆さん食べてみたいアイマナスは見つかりましたか?!東ティモールへお越しの際は、是非いろんな種類のアイマナスを試してみてくださいね♪
東ティモール事務所 駐在員
深堀夢衣(ヘルスコーディネーター)
シェアは、いのちを守る人を育てる活動として、保健医療支援活動を現在
東ティモール・カンボジア・日本の3カ国で展開しています。