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チームワークの高まりを実感!ネパール人妊婦向け母親学級開催

  • 医療通訳者や保健ボランティアと共に妊産婦や母子の健康をまもる
  • 在日外国人支援
  • 東京事務所 在日外国人支援事業 松尾沙織
チームワークの高まりを実感!ネパール人妊婦向け母親学級開催

皆さんこんにちは。在日外国人支援事業担当の松尾です。寒い毎日、「この時期はストーブで焼いたみかんがおいしいですよね」と話したら、共感してくれるシェアスタッフはほぼおらず。私の当たり前がみんなの当たり前ではないのだと、プチカルチャーショックを受けた今日この頃です。

さて、シェアの在日外国人支援事業では、先日シェア独自では5回目となる、ネパール人妊婦対象母親学級をオンラインで開催しました。シェアスタッフに加え、毎回協力してくださっている栄養士さん、ネパール語通訳者2名、ネパール人保健ボランティア(女性普及員)2名で行っている母親学級。5回目となった今回は、特に運営に焦点をあてて振り返ってみたいと思います。

母親学級開始後の参加申し込みにも柔軟に対応
今回は、東京都内の10の自治体より、11名の妊婦さんが参加してくださいました。そのうち1名は都内の病院に入院中の妊婦さん。母親学級開始後に病院の助産師さんより「入院中のネパール人妊婦さんがこれから母親学級に参加できますか」と連絡がありました。急な連絡にびっくりしたものの、当日の連絡対応係のネパール語通訳者&シェアスタッフが連携して、妊婦さんにメールでZoom情報を送り、電話で参加方法を伝え、無事参加してもらうことができました。
シェアではこれまでも、母親学級に申し込まれた妊婦さんが、当日安心してスムーズに参加できるよう、ネパール語通訳者より事前に電話連絡をしたり、当日のZoomに入るサポート等を行ったりしてきました。そういった経験の積み重ねもあり、今回は突然の申し込みにもスムーズに対応することができたように感じています。当日の連絡対応係のネパール語通訳者からは、「今日のようにスムーズに対応できるなら、参加者が増えるほうが嬉しいから、飛び込み参加の方にも是非参加してもらいたい」との話もあり、とても頼もしく、嬉しく感じました。


参加してくださった皆さん

最新の正しい情報を伝えたい
母親学級では毎回、栄養士より「基本的な栄養素と食事量の話」を、助産師より「妊娠・出産・子育ての話」を、妊産婦訪問等を一緒に行っているネパール人保健ボランティアより「手続きと母子保健サービスの話」について話しています。
5回目の今回もいつも通りで大丈夫だろうと打合せを行っていたところ、ネパール人保健ボランティアの一人より、「(出生後の手続きのひとつ)児童手当について、これまでは中学生以下がもらえていたけれど、今は高校生ももらえているので、そのように伝えても良いだろうか」と提案がありました。国や自治体の制度やサービスはしばしば更新されるので、可能な限り確認し、正しい情報を伝えようと思っている中、今回は保健ボランティアから、自身が説明するパートについて、子育て中という自身の立場も活かし、情報を得て伝えてくれたことは、とてもありがたく、これまでなかった提案に頼もしく感じた場面となりました。


ネパール人保健ボランティアの2人が説明中

参加者が気軽に話せる会にしよう!
「前回は参加者からたくさん質問が出て盛り上がったけれど、今回は質問がほとんど出なくて残念だった。せっかく集まった参加者がもっと話せる会にするにはどうしたら良いだろうか」
今回の母親学級で一つだけ残念だったのは、参加者からの発言がいつも以上に少なかったこと。母親学級終了後の振り返りでは、参加者も気軽に話せる、より参加型の会にするにはどうしたらよいかを皆で話し合いました。
その中で、通訳者の一人から「日本では小学生の時から、見たものや聞いたものの感想を書いたり、言ったり、自分の意見を伝える習慣があるけれど、ネパールではそういう習慣があまりなく、質問や感想と言われても、どういう感覚で何を話せばよいかわからない人が多い」という話がありました。そして、それを踏まえて「質問はありますか?」と聞くのではなく、栄養の話の後なら、「~さん、普段ご飯はどれくらい食べていますか?油はどれくらい使っていますか」と聞いたり、妊娠中の身体の変化の話の後なら、「~さんは今体調どうですか?」と聞くなど、テーマごとに具体的な事実を聞く質問を1~2人に聞いていくと、皆たくさん話してくれるはず、という話にまとまりました。またその際、妊娠初期の人と後期の人それぞれから話を聞くようにすると、いろんな話が聴けて良いと思う、という意見も出ました。
話し合いをしながら、ネパールの傾向に“なるほど”と思うとともに、ネパール人妊婦さんの特徴をふまえながら、参加者がより参加してよかったと思える会を、チーム皆で作ろうとしている感じがとても嬉しく、あたたかい気持ちになりました。


みんなで振り返り中

会を重ねるごとに、私自身も含め、運営メンバーそれぞれの成長と、チームワークの高まりも感じられるようになってきた母親学級。次回は、今回の振り返りを踏まえながら、ネパール人妊婦さん同士がお互いの状況も共有しつつ、より参加してよかったと思える会を目指して、行っていけたらと思います。

東京事務所 在日外国人支援事業担当
松尾沙織

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