【ブログ】カンボジア・タイ国境紛争その後 ―帰れない人々への支援を続けています―
昨年、カンボジア・タイ国境地帯で武力紛争が激化し、多くの住民が避難を余儀なくされました。2025年12月27日には両国間で停戦合意が結ばれ、その後、避難民の帰還は段階的に進められています。ピーク時には約65万人に達した避難民の数も、2026年2月上旬には10万人以下まで減少しました。しかしその一方で、シェアが活動するプレアビヒア州では、現在も約3,000世帯(1万人)が避難生活を続けています。
それでも、まだ帰れない
シェアは2026年1月から、プレアビヒア州クーレン郡において緊急支援を実施しました。クーレン郡にある6つのコミューン(集合村)のうち5つのコミューンで、親族宅やパゴダ(仏舎利)に身を寄せている360世帯を対象に、食料や衛生用品などの緊急生活物資の配布を行い、あわせて基本的な衛生・健康・栄養に関する情報提供と啓発活動を行いました。
支援を届けた人々は、国境に最も近い地域に暮らし、「帰りたくても帰れない」状況に置かれています。自宅を失った人、国境警備にあたる夫を残して子どもとともに避難している人もいます。「まだ安全ではない」「いつ再び戦闘が起きるか分からない」という不安から、帰還を断念せざるを得ない人々の声が数多く聞かれました。

避難民が住む住居(テント)
続く緊張と支援の必要性
安全面については、日本政府も一時期と比べて状況が一定程度落ち着いているとして、危険レベルを引き下げた地域があります。しかし、国境地帯では依然として重火器の撤収が進んでおらず、全体として緊張状態が続いているため、国境から50km以内の地域に対する危険レベル3《渡航中止勧告》は継続されています。
2月に支援を予定しているチェープ郡では、北部のおよそ半分が国境から50km以内に位置し、それらの地域から約700世帯(2,000人)避難民が身を寄せています。シェアは、スタッフと支援対象者双方の安全確保を最優先としながら、チェープ郡での支援実施に向けた準備を進めています。
緊急支援物資の仕分けを行うシェアカンボジアスタッフ支援への感謝と今後に向けて
これまでの緊急物資配布は、長年にわたりシェアの活動を支えてくださっているアーユス仏教国際協力ネットワーク様からのご支援、そして本活動にご賛同くださった多くの皆さまからの温かいご寄付によって実施することができました。心より感謝申し上げます。
さらに2月以降は、「フェリシモ地球村の基金」の助成を受け、今も避難生活を続ける人々へ支援を届けていく予定です。帰還の見通しが立たない中で困難な生活を強いられている人々に寄り添いながら、シェアは引き続き支援を続けてまいります。
ご寄付を通じてご支援いただける方は、こちらよりご協力お願いします。