【カンボジア事業配信】カンボジアのデング熱対策~みんなで協力することが大切~
カンボジアからこんにちは!シェア・カンボジアスタッフのフンです!
今回はカンボジアのデング熱対策について報告します。
デング熱はカンボジアで最も蔓延している蚊媒介性疾患の一つであり、いまだ特別な治療法はなく症状を和らげる薬で経過をみなければならない疾患です。
シェアの活動地であるカンボジア北部のプレアビヒア州の保健当局は、今年3月から5月末で感染者は300以上(1例の死亡含む)が確認されたと報告しています。カンボジアの雨季は5月から10月頃まで続き、これに連動するようにデング熱も増加傾向になるため大変心配しています。そこで、州保健局が関係者に呼びかけ6月6日にデング熱対策キャンペーンが開催されました。
今回のキャンペーンは、多くのデング熱発生が報告されているクーレン郡のクーレン・ボーンとクーレン・チュン村で行われました。当日は州保健局、ヘルスセンター、地方自治体関係者が主体となり、小学校の生徒、村人に加えて軍隊など多くの人々が参加しました。シェアを含む3つのNGOも参加支援しています。
デング熱を媒介する蚊の幼虫であるボウフラは水たまりで発生します。草むらやごみくず、タイヤのくぼみなど少しの水があれば繁殖できます。参加者は2つの村全体をまわり、水がめ*に保健局が提供した幼虫駆除剤を入れる(飲用可能)、ごみを処理**する、蚊駆除スプレーの散布を行いました。こうした活動は一時的な対応ですので、今後は村の保健センターや自治体メンバーが村の人々と協力し継続していくことが大切です。
*一般的にカンボジアの家庭には雨水をためて利用する水がめが置いてあります。蓋がなく、ボウフラが発生しやすい環境となっていることもあります。
**村レベルではごみ収集は行われないので、ポイ捨てが多い。
シェアも村々を訪問する際には保健ボランティアと協力支援していくつもりです。
シェアカンボジア事務所
スタッフ フン