日本大使がアタウロ島へやってきた! 初めて耳にした受益者の声
日本の皆さん、こんにちは!私の名前はリマです。今回のブログではアタウロで起きたとっても嬉しかった出来事を共有します。
木村大使を囲んでみんなで集合写真!
今年6月、在東ティモール日本国大使館木村大使がアタウロ島をご訪問されました。目的は、私たちシェアの活動も含め、日本政府がこれまで支援した事業の進捗を確認することです*1。国を代表する大使の訪問は、アタウロ島にとって初めてのことであり、住民の皆が喜んでいました。アタウロ県知事を含め、私たちは大使の到着を今か今かと港で待ち構えていました。
*1 シェアは日本政府(外務省)から日本NGO連携無償資金協力をいただいてアタウロ島で母子保健活動を実施しています。
島民が木村大使を伝統的な衣装と太鼓でお迎えします♪
木村大使との出会いはとても印象的でした。
港に着いた船から降りてきた大使は、1人のスタッフのみを同行させており、ご自身で鞄を持っていらっしゃいました。港で待っていた私たちは、まずその姿に感銘を受けました。なぜなら、東ティモールで目にするVIPの人々はたくさんのスタッフを引き連れ、鞄も人に持たせている人が多いのです。
飾らず、壁を感じさせずに住民に接してくださった大使に、私をはじめとして、アタウロ島の住民みんなが心を奪われました。
アタウロ島の人々は東ティモールの伝統的な歓迎を行いました。その後、木村大使は県庁を訪れ、アタウロの各村から今日のために集められた村長との会議にご出席されました。
県庁で行われた式典での一枚
その会議の中で私が感動したのは、村長からの話の中でシェアの名前がたくさん出されたことです。県知事が村長に話を振り、木村大使の前で日本のNGOが実施している活動について話すよう促されました。村長が私たちの活動をどう思っているのか、これまでじっくりと聞いたことはありません。スピーチの中で、マキリ村の村長がこんな話をしてくれました。
「私たちの村には保健ボランティアがいます。これまで、彼らが実際にどんなことを自分たちの住民にしているのかは不明でした。保健ボランティアに対するトレーニングを実施するとシェアに伝えられ、自分も呼ばれて参加しました。そのとき初めて、村の中で彼らが実施している活動を知りました。今は自分も保健ボランティアが健康促進活動をやるときは住民を集める手伝いをするようになりました。シェアはいつも、自分たちをサポートする活動を行ってくれています。」
シェアの研修を通して村長が、保健ボランティアが住民にとって必要な情報を提供していると知り、その活動を支える行動を起こしてくれたのです。私にとって、本当に嬉しい変化でした。またそうしたシェアへの評価を大使や県知事の前で話してくれたことは私たちの自信にもなり誇らしく感じました。
木村大使は次にベロイ学校もご訪問され、シェアの事業で供与された給水設備も見学されました。ベロイ小学校の生徒たちは、数日前から準備をしていたようで、自作の日本の旗を用意し、東ティモールの旗と一緒に振って、歌を歌いながら大歓迎してくれました。供与された給水設備は現在学校の管理のもと、先生たちと生徒たち、そして周りに住む住民の皆に大切にされています。大使も生徒と一緒に手を洗ってくださいました。
手作りの日本国旗で大使をお迎え!みんなワクワクしています。(左端 リマ)
ベロイ小学校で挨拶をされる木村大使
私自身、今回の木村大使のご訪問で、日本の皆様からの支援でシェアが活動を行えているのだと再認識すると共に、私たちが起こした活動から少しずつ起きている変化を、実際に見たり、聞いたりする良い機会となりました。
私たちは、日々目の前の活動に忙しく、受益者の声は聞いたことがなかったので、この機会に人々の声を聞くことができて、活動を行うモチベーションがあがりました!これからも人々の声を聞き、住民に寄り添うことを大切に活動していきたいです。
リマ・エヴァリアンティ(Rima)
ヘルスオフィサー(助産師)
シェアは、いのちを守る人を育てる活動として、保健医療支援活動を現在
東ティモール・カンボジア・日本の3カ国で展開しています。