絶対に見ておきたいツリー10選!!~東ティモールのクリスマス
明けましておめでとうございます、東ティモール駐在員の深堀です。
令和6年能登半島地震によって被災された方々に心からお見舞い申し上げます。日本、世界では悲しいニュースが続いていますね。1日でも早く穏やかな日々が過ごせますようにお祈りしています。
さあ、元気をだしてブログを書きますね。
まずはこちらの写真をご覧ください!
大統領府前のツリー ライトアップされてキレイ!
このツリーは大統領府前に建てられています。現東ティモール大統領はラモス・ホルタです。彼はノーベル平和賞も受賞し、日本では有名かもしれませんね。現在、大統領府は一般開放されています。私が東ティモールに初めて来た2010年も一般開放されていて(彼以外の大統領のときは開放されていません)、当時は無料で使える公共Wi-Fiが唯一大統領府内にあり、語学学校が終わった後に友だちと訪れてインターネットを使っていたこともありました。昔は電話回線しかなかったので…。
この写真を一番最初に持って来たのはなぜかというと、こんな大きなツリーを飾っていることに驚いたからです!!
私が初めて東ティモールに来た2010年と比べるとディリの街並みは驚くほど変わりました。2013年に遭った火災で(過去「うさぎのみみ」に参加された人はご存知の…)、撮りためていた写真を全部焼失してしまったので比較できる写真が何もないんですが…😭。
首都といっても道路はデコボコ、何度穴に落ちたことか…
そして車両はほぼUN車。
自家用車やバイクを持っている人なんてゼロに近く、車に乗っているのは白人のみでした。今では東ティモール人がそれらを所有し、出勤時間・退勤時間には渋滞も起こるほどです。
そして、2013年当時、クリスマスになって建てられるものと言ったら手作りの馬小屋でした(※東ティモールはカトリック国です。馬小屋で救い主イエスが生まれたことから、誕生を祝して馬小屋がたてられます)!そこら辺にある木や藁を使って思い思いに馬小屋を作っていました。昔の写真をいろいろと漁ってみたら、当時もクリスマスツリーは建てられていたみたい。でも、ツリーの多さと飾りのクオリティが全然違います!!
2013年の首都ディリ:建設されたばかりの大型モール内にサンタを見つけて喜ぶ女の子
ブログに書こうと思ってから撮影を始めたので、全部のツリーではないのですが、場所も含めつつ10選を、そして深堀的おすすめ2つを選りすぐって紹介しようと思います。
私の一番お気に入りは「③モタエル教会の前にあるツリー」です。これは飾りがキレイで、飾られているモニュメントも一緒に見られて良いですね!
モタエル教会は、1991年に起きたサンタクルス事件の発端となった場所でもあります。インドネシア軍によって射殺された独立派のティモール人(セバスティアオ・ゴメスさん、アフォンソ・ランジェルさん)の追悼ミサがこの教会で行われました。
その後、遺体はサンタクルス墓地に埋められます。殺害から2週間後、お墓への献花儀礼の際、参列していた人々が独立を求めるデモを起こし、インドネシア国軍が無差別に発砲。多数の死者を出しました。オーストラリア人のジャーナリストが靴下の中に撮影したビデオを隠して出国、ようやく東ティモールで起きている“真実”が世界に知られることになりました。
このモニュメントは、当時サンタクルス墓地で撮影された一場面です。撃たれた友人を介抱しながら助けを求める男性がモデルとなっています。
タエル教会前のツリー 後ろに見える銅像…見えますか💦?
続いては、「⑥ハビビ橋の近くにある巨大ツリー」です。ハビビ(Habibie)とは、1999年当時のインドネシア大統領の名前です。1999年、東ティモールがインドネシアから独立するかどうかを問う住民投票実施を決定したハビビ大統領。投票率98.6%で、78.5%が独立を選択しました。
98年にスハルト大統領が退陣した後、インドネシア国内でも民主化を求める学生運動が活発化しました。各地で抗議デモや暴動が起き、ハビビ大統領は東ティモールの独立を尊重する立場を取ったと言われています。独立が決まった後、独立に反対した人々によって、破壊・虐殺行為が行われた歴史もあります。
この橋は2019年につくられました。橋の近くには公園もあり、憩いの場にもなっています。
ツリーの設置は誰が行っているのか…?政府の資金だとは思いますが、詳細はわかりません。他にも歴史的な場所、有名な場所にツリーがたてられていました。今月のブログを書くにあたり、写真協力をしてくださった皆様に感謝します!
今回全部を詳しく紹介できなかったのですが、皆さんの気になるツリーは見つかりましたか?日本でもそんなにじっくり見たりしないか…💦良かったらお気に入りのツリーは何番かコメントで教えてくださいね🎵
近年、東ティモール人にとってのクリスマスの意味付けに変化が見られているように思います。昔は家の近くで見つかるもので馬小屋をつくり、少しだけおしゃれをしてミサに行って、家族とささやかにクリスマスを祝っていました。最近では、クリスマスツリーを飾り、イルミネーションの前で記念撮影をし、プレゼントを交換して、クリスマスを祝う家庭が多いようです。少しずつ経済的に余裕のある家庭が増えてきているのでしょうか。
イルミネーションを前に撮影するシェアスタッフ、フレリアさんとその家族
新年が明け、今日スタッフ全員が事務所に出勤しました。クリスマスから年末年始をどう過ごしたか話を聞くと、家族のために料理をして過ごした、花火を上げて家族と新年を祝った、家族でミサに行った、と皆答えていました。
クリスマスや新年を迎えるとき、家族を最優先する彼らにはいつも頭が下がります。「自分のはじまりは家族だから、大切な時間を共にすべきは家族!」と教えてもらったことがあります。皆さんはどんなクリスマス、新年を迎えられましたか?今年1年が皆さんにとって素晴らしいものになりますように。
また東ティモールの魅力を伝えるためにブログを更新していきますね。どうぞお楽しみに!今年もよろしくお願い致します🤗
文責:現地駐在員 深堀夢衣
シェアは、いのちを守る人を育てる活動として、保健医療支援活動を現在
東ティモール・カンボジア・日本の3カ国で展開しています。