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子どもの栄養改善プロジェクト~事務局スタッフ報告

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子どもの栄養改善プロジェクト~事務局スタッフ報告

皆さんはじめまして。8月にシェアに入職して海外事業を担当しています有満です。早いもので2023年もあと半月となりました。

シェア・カンボジア事業では、4月からJICA草の根技術協力(パートナー型)による委託事業としてプレアビヒア州4郡で「コミュニティにおける子どもの栄養改善プロジェクト」を実施しています。10月31日と11月1日の2日間、JICA東京市民参加協力第二課から2名の視察者を迎え、プロジェクトの進捗状況や今後5年間の活動方針について確認する機会をいただきました。この視察に合わせて、私も約2週間の現地出張に行ってまいりましたので現地の様子をご報告いたします。

視察では、カウンターパートであるプレアビヒア州保健局長表敬訪問、チェープ郡/コミューン女性子ども委員会との意見交換、妊産婦・養育者の家庭訪問、保健センター訪問を行いました。視察団からは、それぞれの訪問先で沢山の質問をいただき、シェアが現地でどういった課題に取り組み、お母さんと子どもたちの栄養改善に向けてどのような働きかけをしているかということを現場で理解していただき、保健セクターと行政(地方自治体)をつなぐ仕組みづくりに大きな関心・共感を寄せていただけました。

プレアビヒア州保健局長はリーダーシップに溢れる方で、2017年からプレアビヒア州でのシェアの活動を暖かく(時には厳しく?)見ていただいています。局長からは、プレアビヒア州の子どもの栄養状態の改善は道半ばであり、特に養育者の考え方や行動変容が必要であり、引き続き具体的な解決策に向けてJICA・シェアと協議していきたいという前向きなお話がありました。

JICA東京市民参加協力第二課 加瀬晴子課長(左)とプレアビヒア州保健局 クン・ロー局長(右)

JICA東京市民参加協力第二課 加瀬晴子課長(左)とプレアビヒア州保健局 クン・ロー局長(右)

養育者の行動変容については、これから介入していくチェープ郡のコミューン女性子ども委員さんからも「子どもたちはスナックが好きでご飯を食べない」、「両親が農作業に忙しく栄養改善に注力できない」、「母親に食事指導しても子どもが受けつけないのであきらめてしまう」などの懸念が共有されました。また、現地では子どもの下痢症などの衛生課題もあり、シェアはこれからカウンターパートに向けて栄養教育・衛生教育についてしっかり働きかけていく予定です。

チェープ郡コミューン女性子ども委員さんとの意見交換

妊産婦・養育者の家庭訪問では、各村に2名ずつ配置されている保健ボランティアさんが栄養指導に使っているフリップチャートを片手に引率してくださいました。低体重のお子さんを持つお母さんからは、「子どもはしっかりとご飯を食べているようだが、なかなか体重が増えない」、「経済的な理由からシェムリアップ州の病院に通うことが難しい」といった実情を共有していただきました。地域の保健センターでは低体重の子どもたちの治療に栄養補完食が処方されます。こちらのご家庭でも処方された栄養補完食を食べさせているそうですが、なかなか栄養不良が改善しないようです。来年2月には栄養の専門家チームが現地入りし、栄養不良の子どもたちの要因をより深く調査していく予定です。こちらのブログでも調査結果を共有したいと思います。

チェープ郡Kaert村の妊産婦・養育者の家庭訪問

出張中はスタッフ同士のチームビルディングを深めるための一泊二日のリトリートにも参加しました。場所はプレアビヒア州都から車で3時間ほど、サンコムトマイ郡に位置する森林保全を目的としたエコツアリズム・エコステイを提供するBeTreed Adventuresです。ここでは絶滅危惧種に指定されている野牛やボウシテナガザルなどの野生動物が多数生息しており、アンコール時代の石窟寺院も探索することができます。東京事務所・カンボジア事務所ともに入職して日が浅いスタッフもいるシェア・カンボジアチームですが、大自然の中でチームビルディングを目的としたワークショップを通して、お互いのことを理解したり、共感したり、コミュニケーションを深めることができました。

BeTreed Adventuresでのスタッフリトリート

最後になりましたが、皆さまにとって2023年はどのような年でしたでしょうか。今年一年の皆さまのあたたかいご支援に心より感謝するとともに、新たな年も、カンボジアのお母さんや子どもたちが健やかに成長できるように、シェア・カンボジアのスタッフ一同、力を合わせて取り組んでいきますので応援よろしくお願いいたします!

東京事務所カンボジア事業担当
有満麻理

*応援よろしくお願いいたします*
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