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vol.9ウガンダ

旅する世界の保健室

歯磨き教室−「医者のいないところで」がアイデアに

「えっ!?あなたも歯が痛いの?」
ここ1、2ヶ月で歯が痛む人がとても多い。私がそう感じたのは帰国まで残り4ヶ月という時期でした。

私が青年海外協力隊としてウガンダへ派遣されていたのは2010年1月から2012年1月の2年間。私の要請内容は村落開発普及員としてHIV陽性者の生活を改善するというものでした。私が赴任したのは首都カンパラから南西へ60㎞、ブタンバラ県のカランバサブカウンティ。このカランバを拠点に活動するCBO(Community Based Organisation)が私の配属先でした。ヘルスセンターの運営、HIV/AIDS予防啓発、孤児支援、HIV陽性者グループの活性化という活動に取り組んでいました。

私の活動はHIV陽性者グループメンバーとの菜園作り。畑から豊富な種類の作物が収穫できるようになれば、よりよい栄養を摂取できるようになるのではないか、そう考えました。その後、隊員と協同で手洗い指導などをする以外、私の活動は農業一色となりました。

菜園作りが軌道に乗り始めた残り4ヶ月の頃、あるメンバーが「歯が痛くて仕方がない。この1週間畑もろくに耕せないんだ」と訴えかけてきました。歯を見せてもらうと、口の中は虫歯と歯垢だらけ、歯はボロボロになっていました。ちょうどその頃、歯が痛いというメンバーがたまたま4人も現れたのです。それをキッカケにみんながいつ歯をどうやって磨くのかということを調べてみると、9割の人が歯を磨く時間が朝であり、磨き方はただブラシでこするだけ、ということがわかりました。みんなまともに歯を鏡で見る機会がないということにも気がつきました。治療の面では、病院まで行くお金がなく、歯科医に歯を診てもらう機会がほとんどないというのがウガンダの現状でした。

そこで私はHIV陽性者グループメンバー15名を対象に歯磨きワークショップを行うことにしました。ここで参考にしたのが、デビッド・ワーナーの『医者のいないところで』です。本に記載されている、歯磨き粉の作り方は特に参考になりました。ワークショップの目的は以下の三点。
(1)夜寝る前に歯をしっかり磨く
(2)鏡で自分の歯を見ながら、適切な歯磨きを学ぶ
(3)歯磨き粉は虫歯を治す薬ではない、虫歯になったら病院へ行く歯磨き指導を受けるのはメンバー全員が初めての経験、みんな熱心にワークショップに参加してくれました。歯磨き粉作りも重炭酸ソーダと塩という身近なものから作れるので、とても好評でした。

帰国直前に行った歯磨きワークショップにはまだまだ課題もあります。これから学校で保健教育を行いたいという隊員とは、鏡やハブラシの不足、水の準備など、実践的な面での課題を相談し合いました。これからウガンダの保健教育が隊員同士で引き継がれながら、よりよいものになっていくよう私たちは情報や経験を共有しながら活動をしていかなければなりません。

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写真:ワークショップの様子。


シェア2008年度インターン 青年海外協力隊 平成21年度3次隊 ウガンダ村落開発普及員 坂元紫乃
機関誌「Bon Partage」No.152(2012年3月)掲載


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