こんにちは。シェアの在日外国人支援事業担当として10月末から勤務しています、松尾沙織と申します。
助産師として働きながら、国際協力にも関わり続けたいと思いお世話になっています。
私がシェアの存在を初めて知ったのは、大学生の頃でした。授業でマラウィのHIVに感染した少女の物語を読んだことがきっかけで、アフリカのHIV/AIDSに興味を持ち、調べていく中で、南部アフリカで活動するNGOの一つとして、シェアのことを知りました。ホームページには国際保健に関する情報もたくさん載っており、とても興味を持ったのを覚えています。
それから数年経ち、助産師として大学病院で働きながら、青年海外協力隊への参加も考える中で、国際協力の現場を知りたいと思い、母子保健活動も行っているシェアのカンボジアスタディーツアーに参加しました。ツアーでは、他国からの援助をあたり前ととらえている現地の状況に驚く一方、地域住民のために自分ができることをやろうと使命感を持って活動している現地の人々の存在に勇気づけられました。
そして、そんな人々と一緒になって、現地の資源(人・物・仕組み)を活かしながら活動すること、人々の成長をサポートすることが、時間はかかるけれども、その国の発展には何よりも大切だということを学びました。
【写真1.スタディーツアーで出会った現地の同い年の助産師さんと】
その後、青年海外協力隊に無事合格し、アフリカ南部のザンビアに派遣されることになったのですが、偶然にも派遣前に、青年海外協力隊技術補完研修としてシェアが実施していたHIV/AIDSに関する研修を受けることになりました。その研修では、HIV/AIDSを切り口に、社会構造や人権、セクシュアリティ、国際援助や活動について等、様々な情報を得て、自分の価値観も揺さぶられながら、協力隊活動を行う上で、また他者と関わりながら生きていく上でも大切な考えを学ぶことができました。
協力隊では、公衆衛生隊員として、ザンビア中都市の住民居住地域内にあるヘルスセンターで、乳幼児健診の改善、学校での衛生教育や性教育の実施、地域住民の衛生習慣の確認と健康教育等を実施しました。初めは、なぜそう考えるんだろうと思うこともありましたが、現地の人々と一緒に生活し仕事をしていく中で、徐々にその考えの元になる状況等もわかっていき、より現地の人と深く関わり、信頼関係を築きながら活動を行えるようになっていきました。
シェアを通して学んだ、現地の人と一緒に考え、小さな進歩を一緒に喜び、活動していくことの大切さを実感する毎日でした。そして、現地の人々の温かさに包まれて、様々なことを感じ表現しながら過ごした毎日は、私の人生の中でとても貴重な時間となりました。
【写真2.青年海外協力隊の活動地の皆さんと】
帰国し、助産師として働き、時に在日外国人のお母さんとも関わる中で、彼女たちのサポートをもっとできると良いなと感じることが多かったこと、NGOで働いてみたいと思っていたことから、シェアの門をたたきました。現在は主に結核患者への通訳派遣業務に携わっていますが、いろいろなケースを通して在日外国人の抱える課題について日々学びながら、そして様々なバックグラウントを持ったスタッフとその活動に、日々刺激を受けながら、働くことができています。
【写真3.通訳や保健師と電話でやり取りしている松尾】
日本で暮らす外国人の方々が、少しでも安心して適切な保健医療を受けられるように、そして充実した生活が送れるように、お手伝いさせていただけたらと思っています。
よろしくお願いします。
文責:シデー(NGOシェア・カンボジア アドミニオフィサー)