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MDGs(Millennium Development Goals)

2000年9月、189カ国が一堂に会する、史上最大の国家首脳会合「国連ミレニアム・サミット」が開催され、21世紀の国際社会の目標として「ミレニアム宣言」が採択された。平和と安全保証及び軍縮、開発及び貧困撲滅、共有する環境の保護、人権、民主主義及びグッド・ガバナンス(良い統治)、弱者の保護、アフリカの特別なニーズへの対応、国連の強化といったテーマに関して、国際社会が連携・協調していくことがを合意したものである。その中でも最も緊急に取り組まなければならない課題「開発及び貧困撲滅」に対し、国際社会全体が共有すべき目標がとりまとめられた。これがMDGs(ミレニアム開発目標)である。MDGsは、2015年までに達成すべき8つの目標と18のターゲット、48の指標からなっている。
目標の数値化は公約の目標と現状の問題を一般の人にも分かりやすく提示し、多岐に渡る分野は多くの人の参加と団結を可能にした。世界のほとんどの国が同意したこの公約は、政治的にも強い力を持って貧困に働きかけることができる。
しかし、5年を経た今、貧困の改善は芳しくなく、2015年までの達成はこのままでは困難とされている。今年はMDGsの中間評価にあたる年で、国連総会にてその進捗状況が初めて論議される。貧困が解決されるか否か、MDGsの分岐点となる年である。

1.極度の貧困と飢餓の撲滅
ターゲット1:2015年までに1日1ドル未満で生活する人口の割合を1990年の水準の半数に減少させる。
ターゲット2:2015年までに飢餓に苦しむ人口の割合を1990年の水準の半数に減少させる。

2.普遍的初等教育の達成
ターゲット3:2015年までに、全ての子供が男女の区別なく初等教育の全課程を修了できるようにする。

3.男女平等及び女性の地位強化の推進
ターゲット4:可能な限り2005年までに初等・中等教育における男女格差を解消し、2015年までにすべての教育レベルにおける男女格差を解消する。

4. 幼児死亡率の削減
ターゲット5:2015年までに5歳未満児の死亡率を1990年の水準の3分の1に削減する。

5. 妊産婦の健康の改善
ターゲット6:2015年までに妊産婦死亡率を1990年の水準の4分の1に削減する。

6. HIV/エイズ、マラリア、その他疾病との闘い
ターゲット7:HIV/エイズの拡大を2015年までに食い止め、その後反転させる。
ターゲット8:マラリア及びその他の主要な疾病の発生を2015年までに食い止め、その後発生率を下げる。

7. 環境の持続可能性確保
ターゲット9:持続可能な開発の原則を国家政策及びプログラムにもりこみ、環境資源の損失を減らす。
ターゲット10:2015年までに、安全な飲料水を継続的に利用できない人々の割合を半減する。
ターゲット11:2020年までに少なくとも1億人のスラム住民の生活を大幅に改善する。

8. 開発のためのグローバルなパートナーシップの推進
ターゲット12:さらに開放的で、ルールに基づく、予測可能でかつ差別のない貿易及び金融システムのさらなる構築を推進する。
ターゲット13:後開発国の特別なニーズに対処する。
ターゲット14:内陸国及び小島嶼開発途上国の特別なニーズに取り組む。
ターゲット15:債務を長期的に持続可能なものとするため国内及び国際的措置により、開発途上国の債務問題に包括的に取り組む。
ターゲット16:開発途上国と協力し、若者がそれなりに生産的な仕事に就くための戦略を策定・実施する。
ターゲット17:製薬会社と協力し、開発途上国において、人々が安価で必要不可欠な薬品を入手できるようにする。
ターゲット18:民間企業と協同し、特に情報・通信といった新技術による利益が得られるようにする。

機関誌「Bon Partage」No.124(2005年7月)掲載

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