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野宿者(2)

東京および新宿の野宿者の特徴
1.東京の特徴
東京都23区内の野宿者数は2005年8月時点で4263人である。東京都による概数調査は1995年以降継続して行われている。1995年には3300人であり、1997年(3700人)まで漸増傾向を示した。その後急激に増加し1999年に最大(5800人)となって以来漸減しつつ現在に至っている。
東京の野宿者の特徴は、6割以上が50歳から64歳の男性で、多くは現在単身で家族との連絡が途絶している。東京出身者は2割弱だが、それ以外の人の7割が20歳代までに上京し、その年代は東京オリンピックをはさんだ高度成長期が多い。常勤社員から日雇い労働者を経て野宿に至るケースが多い。寄せ場経験のない人も多いなどである。
東京都の野宿者対策は、1960年頃山谷地域(*)で連続して発生した暴動が契機になり、国・都が山谷対策として1962年に東京都山谷福祉センターを開設し、日雇い労働者の生活相談・労働相談を行った。現在は財団法人城北労働・福祉センターへ引き継がれている。1990年代後半の野宿者の急増に対し、東京都は新たな野宿者対策として2001年3月野宿者の自立支援システムを発表した。すなわち緊急一時保護センター、自立支援センターを経曲することにより生活の自立を目指すシステムである。現在では5か所の緊急一時保護センターと5か所の白立支援センターが設置されている。また2004年9月から低額家賃の住居を提供し、かつ臨時就労の形で入居後半年間仕事を提供することにより、野宿生活からの脱却をはかる地域生活移行支援事業が始まった。5つの公園から合計888名(2005年10末現在)が野宿からアパート生活に移行した。この事業により23区内の野宿者数は2004年8月の5497人から2005年8月の4263人へと1200人以上減少した。

2.新宿の特徴
新宿区には2006年3月現在約500人の野宿者が生活していると考えられる。集住地域は新宿中央公園、戸山公園、新宿駅周辺である。

1996年1月以前にはJR新宿駅西口から都庁に通じる地下通路に集住し、その数はおよそ200人、新宿駅地下・地上をあわせて640人であった。
1996年には西口地下ロータリー周囲に移動し、地下には450人、全体では610人が新宿駅周辺に生活していた。1998年2月西口地下ロータリー南側のダンボール村の火災事故の後、都庁西隣の新宿中央公園に集住するようになった。1999〜2000年越年期には平均680人が新宿駅・新宿中央公園を中心に一時的に夜を過ごし、常時約200人が新宿中央公園で生活していた。また戸山公園にもおよそ200人の定住野宿者がいた。その後はほぼ同じ規模で推移し、2004年8月の東京都による概数調査では新宿区内の野宿者数は1102人であった。この調査は夜間のみ新宿駅などで寝て日中は仕事や公共施設で過ごす人たちはカウントされておらず、実際にはおよそ2?3割増の野宿者がいたと考えられる。
新宿中央公園地図
2004年9月から2005年2月までに地域生活移行支援事業により、新宿中央公園および戸山公園の野宿者417名が民問アパートや都営住宅に移り住んだため、新宿区の野宿者数は減少傾向にあり、2005年8月の概数調査では新宿区内の野宿者数は463人である。新宿連絡会による新宿中央公園の炊き出し実数は、地域生活移行支援事業施行以前には約700人であったが、2006年3月現在では約300人程である。
新宿など23区西部に生活する野宿者の特徴は、平均年齢が53歳くらいで全国平均より2歳以上若く、野宿生活の期問が短く、移動型の寝場所が多い、直前職ではサービス業に従事していた人の割合が高く、寄せ場経験のない人が多いなどである。現在従事している仕事では建設(日雇い)に従事する人が最も多く、本集め・チケット並びなどの都市雑業に従事している人が多い。
* 台東区及び荒川区の日雇い労働者が多くいる地域の名称。
文責: 新宿連絡会医療班 大脇甲哉
機関誌「Bon Partage」No.129(2006年5月)掲載
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