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南部アフリカ調査-ザンビア

南アフリカ

エイズによるコミュニティの崩壊

ザンビア_南部アフリカ調査

ザンビアの国境沿いの町、リビングストーン郊外の農村では、家庭訪問を行っているボランティア数名と意見交換する機会があった。50歳代の女性が大半を占めるボランティアの殆どは、自分の子や親類をエイズによって失った経験を持つ。69名のボランティアは一人につき約8名の患者を担当、家庭訪問を実施し、家族や本人に対する心理的なサポートや健康に関する知識の提供に加え、必要な場合は食事の世話、掃除、薪集めや火起こしまでこなす。孤児は600人以上に及び、「既にありふれた」問題となっている。HIVはどこから来たのか、という質問に、「男達は収穫物を売りに町へ出る、その際に買春に及ぶ。若い女は、街へ出て観光客を相手にする。この町にも昔は工場などがあったが、今は景気も悪くなっているから...」と寂しそうに答えた後、「村の人間には、隣近所に何が起こっているかなんてすぐわかる。問題があったらそれを放っておくなんてできないさ。」と付け加えた。
このように、増え続ける病人へのケアを地域の人々が懸命に行い、NGOらが知識・技術・物質的な支援をしている。特に、多くの女性がNGOのリーダーとして、またボランティアとして問題を直視し、その解決の為に尽力しているのが目立っていた。
しかしながら、現在では陽性者本人へのケアに加え、エイズ孤児の問題が重くのしかかっている。家族や親類では世話し切れなくなった結果、現在では子ども達だけで生活する世帯が増加し、ストリートチルドレンとなるケースも増えているという。地域住民の力を結集しNGOの力を借りる事で、心理面でのサポートはある程度出来ても、増え続ける孤児の数に応じた衣食住及び教育に関する費用面での支援は容易ではない。エイズの影響が伝統的な互助システムの限界を超えつつある今、孤児らだけでなくコミュニティそのものの先行きが不安視される。

意見交換若者たち 家庭看護グループ

写真(左):ボランティア達との意見交換。
写真(中央):リビングストーンのマランバクリニックに併設されている若者コーナーでボランティアとして働く若者たち。性に関する事柄について相談を受ける。主に性感染症や避妊に関する相談が多いとのこと。
写真(右):リビングストーンのマランバ家庭看護グループ(マランバ地区でHIV感染者や孤児への家庭訪問活動を実施)のメンバーが、自分たちの菜園を耕している様子。35人のボランティアが約300人の対象者に対して家庭訪問を実施している。

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