シェア国際保健協力市民の会

年末年始募金のお願い

世界の健康格差を縮めるために
-SDGs(国連・持続可能な開発目標)とシェア

いつの間にか年の瀬に近づいてきましたが、皆さまにおかれては、お元気でご活躍のことと拝察申し上げます。日ごろシェアへの温かいご支援を賜り、本当にありがとうございます。

東ティモール先日台東区のある小学校で授業をさせていただく機会がありました。 6年生の2クラス40名くらいの子どもたちが、1時間足らずですが、真剣に私の話に耳を傾けてくれ、最後の質疑を含め、世界のさまざまな問題に対して、豊かな想像力と共感力をもって、勉強してくれ、感銘を受けました。のちほど私宛てに書き送ってくれた子どもたちの感想文も、素晴らしい問題意識を感じさせるものでした。

授業中一番興味深かったのは、回虫の話に対する反応で、実物のパネル写真を見せられた子どもたちが、最初回虫をスパゲッティと勘違いし、それがおなかに寄生する生き物であることを知るや、一斉に驚きと怖さと気持ち悪さの声を上げるとともに、そういう病気(回虫症やはしかやマラリア)に苦しむ仲間の子どもたちが、まだ世界には何億人もいることについての、同情の言葉が豊かに表されていました。

きれいな水を使え、日々の食べ物に事欠かない地域と暮らしが、地球全体で見るとどれほど僥倖(ぎょうこう)に恵まれたことなのか。だとすれば、同じ地球に生きる人間として、なんとか 助けてあげたい、そういうことができる人間にいつかはなりたいという気持ちが、子どもたちの心にしっかり芽吹き始めているのを感じることができました。

2000年以来、シェアも関わって来たミレニアム開発目標(MDGs)の後を継いで、2015年から新たな人類共通の目標となるSDGs(持続可能な開発目標)が国連から発表されました。これを読んでいま思うのは、結局SDGsが追求しているのは、1976年に故・鶴見和子さんが「内発的発展論(*)」という画期的な言葉で示してくださったことと同じなのではないか、そこにもう一度戻らなければ、地球や人類の未来はないという、非常な危機意識なのではないかということでした。

グローバル経済の滔々たる流れの中で、小さき人びとの健康と暮らしを守り育てていくことの難しさと大切さをNGOは現場で痛感しています。連帯して行動することで、私たちは現実をより公正なもの、すべての人々の命を大切にする方向に、一歩でも踏み出さなければなりません。その意味で、シェアのようなささやかな市民社会組織が、いまがんばらなければいけないことを一層痛感しています。 引き続きシェアは地道にさまざまな挑戦をしていきたいと思います。どうかよろしく御支援のほど、お願い申し上げます。

2015年12月
(認定)特定非営利活動法人 シェア=国際保健協力市民の会
代表本田徹

*「地球的規模の大問題を解く手がかりを、それぞれの地域という小さい単位の場から考えだしていこうとするのが、 この内発的発展方式である。」(鶴見和子・川田侃編著「内発的発展論」東大出版会)

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またご寄付の最大20%までを、支援活動を支えるための管理運営費に使わせていただきます。

あなたの寄付で実現できること

1,000円で・・・

定期的にきれいな水を使える学校は38%です。手洗いステーションを小学校に2カ所つくることができます。(東ティモール)

3,000円で・・・

村でお母さんと子ども(2歳未満)を対象にした離乳食教室を1回実施することができます。参加者15名、材料費含む。(カンボジア)

5,000円で・・・

3日間の保健教育研修に2人の教師が参加できます。参加した教師は小学校で保健教育を推進する担い手となります。(東ティモール)

10,000円で・・・

診療現場で言葉が通じない在日外国人へ、医療通訳を1回派遣できます。年間約200件の依頼に対応しています。(日本)

5万円で・・・

一つの村の健診活動を1年間サポートできます。継続した健診活動により、重度の栄養不良を防ぐことができます。(カンボジア)

40万円で・・・

日本各地のタイ人が参加し、健康を支えるコミュニティリーダー育成のためのボランティア研修を(30名)を開催できます。(日本)

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(認定)特定非営利活動法人 シェア=国際保健協力市民の会
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