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スマトラ沖地震被災者支援
活動の背景
スマトラ沖地震被災者支援  スマトラ沖地震による津波が発生したのが昨年12月26日。タイ南部、インド洋に面する沿岸地域のプーケットなどは甚大な被害を受けました。シェアは、元シェアタイ代表であり看護師の工藤芙美子とシェアタイのフィールドコーディネーターのシリワン・アサスリを被災地に派遣し、保健衛生の状況と被災者への支援の可能性を調査しました。タイ政府の迅速な対応により、多くの観光客の訪れるリゾート地を優先的に、保健衛生の面も含め、被災者支援が進められていました。
 一方、タイ在住のミャンマー人移住労働者の被害状況に関しては、2500人から3000人が死亡、行方不明者数は5000人から7000人(TAG:Tsunami Action Groupの報告)と現実にはかなりの数の被害者が出ていると思われます。またミャンマー人は公的な援助対象から外されているため、支援が十分に行き届いていないということが明らかになりました。在タイミャンマー人の約13万人は、被災地タイ南部のゴム農園やリゾートホテル、漁業などで働き、そのうち約6万人は登録済みの合法労働者でありましたが、津波によってIDカードを紛失したため、被災者として支援を受けて安全な生活を営むどころか、労働許可証再発行や医療にアクセスもできず、逮捕や強制送還への恐怖に怯え、被災生活を送っています。
 このようなタイに留まることすら困難な移住労働者を支える為に、タイの4つのローカルNGO(HERIB:Human Rights Education Institution in Burma、MAP Foundaion、Thai Action Comittee for Democracy in Burma、Grassroots Human Rights Education and Development Committee)がネットワークとしてTsunami Action Group(TAG)を結成し、被災したミャンマー人支援を実施しています。
 シェアはTAGを通して、津波で被災したHIV感染者を含むミャンマー人への支援を行います。支援活動の中心は、HIV感染者支援や予防啓発活動の経験のあるMAP Foundaionが担い、シェアは現地でのモニタリング及び日本国内への広報を行っていきます。またシェアタイがタイ東北部で実施しているエイズプロジェクトでの手法や技術を活かし、移住労働者へのトレーニング等、技術的な面でのサポートをしています。

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調査から実施まで

2005年5月
ミャンマー人医師1名とスタッフ4名(看護師・公衆衛生修士号取得者各1名を含)を採用し、保健教育チームを結成。ミャンマー人移民を取り巻く政治的・社会的・経済的状況を把握するため基本調査を実施しました。

2005年6月
2週間の調査実施後、津波復興支援を行なっている医療系NGOへ調査結果を報告し、対応策を求める話し合いを開催し、下記の合意を得て調査期間を終了しました。
(1)ミャンマー人移民地区10箇所、合計1170人を対象
(2)マラリアの予防や衛生改善を優先事項とする(モンスーン時期におけるマラリア感染拡大が懸念されるため)
(3)エイズ・結核・女性のリプロダクティブヘルスに関する権利・子どもの養育に関しては、他NGOの協力を仰ぎながら実施する

2005年7月
スマトラ沖地震被災者支援週に2回、家庭訪問・フォーカスグループディスカッション・地域会合等の機会を作り保健教育を実施しました。活動教材として、マラリアの危険因子・原因・症状・予防に関するリーフレットを作成、500部を対象者へ配布し、常に健康と疾病予防の大切さを訴えたことで、対象者の保健への関心や活動への協調も向上しました。


スマトラ沖地震被災者支援  教育活動を行なう傍ら、急を要するマラリア感染予防対策として、地域清掃プログラム(殺虫剤による蚊の駆除)、衛生プログラム(蚊の幼虫を繁殖させる植物や水瓶の撤去、蚊取り線香・虫除けスプレー・蚊帳の提供)を行ないました。

 この他、エイズ・結核・水や食品衛生・家族計画・家庭内暴力についての情報も提供する中、劣悪な衛生状況が人々の生活と健康を脅かしていることが明らかになりました。そこで衛生改善を重要事項と捉え、32箇所のトイレを建設しました。また、身元証明書を紛失したために法的な医療サービスを受けられない、タイ語をうまく使えず症状を伝えられない、病院職員から差別を受けたくない、といった理由で公立病院に行けない200人もの病人や怪我人の診療と応急処置を施し、緊急治療が必要な患者の場合には、MSFオランダの協力の下、公立病院へ移送する支援を行ないました。
※HREIB (Human Rights Education Institute of Burma)

 ミャンマー人移民コミュニティでの保健教育活動を開始して間もないのですが、対象者と密接に関わることで、彼らが深刻な健康問題に直面し易く、病気を患う危険性のある弱者的人口にも関わらず、適切な医療を受けられずにいることから、参加型保健教育と同時に、機会や権利の保護と、即座に健康問題に対応できる緊急医療支援の必要を切に痛感しました。

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